梅毒が流行しています

2019.11.11 医療情報

梅毒が流行しています

梅毒がここ数年流行しています。

 

こちらの記事にもあるように東京都内で特に増加傾向です。
詳細はこちら→外部サイト

男性も女性も感染者数は増えており、自覚症状が何もない「潜伏期梅毒」の状態で診断される方も多いです。

この記事にある数字は、届け出を医療機関がしっかり行った数字ですので、診断しても届け出を忘れてしまったりするとカウントされません。実際の感染者数はもっと多いはずです。

 

梅毒はコンドームをしていても防げないことがある

 

また、梅毒の恐ろしい所は、「コンドームを使用しても防げない可能性がある」というところです。

梅毒はトレポネーマと言われる病原体で、ワインオープナーのような構造になっています。ワインオープナーはコルクを突き破るためにらせん状になっていますよね?梅毒も皮膚・粘膜を突き破るためにらせん状になっています。他の性感染症(性病)とは違い、尿道や膣などの粘膜面だけでなく、皮膚からも侵入するので、コンドームで覆えていない部分が、相手の梅毒病変部に触れてしまうと感染してしまうのです。

 

梅毒診断は専門性が問われる病気の1つ

 

なので、「どういう時に梅毒を疑った方がいいですか?」と聞かれることがありますが、その答えは非常に難しいです。一つは、陰部にしこりなどができたり、手や身体に赤い湿疹のようなものがでたときです。もう一つは、「セックスをしたことがある人」になってしまうと思います。

ここまで流行してしまうと、症状がない人でも「セックスをしたことがある人」は積極的に検査をしていただき、感染がわかった時点で早期に治療を行うことが最重要です。 当院ではその日のうちに結果がわかる即日検査と、3日程度で結果がわかる通常検査の2種類ご用意しています。即日検査は7,000円(税別)、通常検査は4,000円(税別)となっています。

なお、過去に梅毒に感染したことがある方は、即日検査では現在の感染かどうかわからないので、通常検査をお願いしております。

記事執筆者

KARADA内科クリニック 五反田

院長 佐藤 昭裕

KARADA内科クリニック院長。医学博士。日本感染症学会専門医。

総合診療医として全身の幅広い診療と、感染症専門医としてHIV感染症や結核、マラリアなどの診療に加え、集中治療、院内感染対策、ワクチン診療などに従事。性感染症(性病検査)も専門とする。
「東京都感染症マニュアル2018」や「感染症クイック・リファレンス」などの作成に携わる。

東京医科大学病院感染症科医局長や東京医科大学茨城医療センター感染制御部部長、感染症科科長などを歴任し、現職に至る。
-著書『感染症専門医が普段やっている 感染症自衛マニュアル』
●日本テレビ スッキリに感染症専門家として毎週出演中 ●Yahoo!ニュース公式コメンテーター

認定資格

  • 医学博士
  • 日本感染症学会専門医・指導医
  • 日本内科学会認定医
  • 日本化学療法学会抗菌化学療法認定医・指導医
  • 日本感染症学会推薦 ICD(Infection control doctor)
  • 日本エイズ学会認定医
  • 日本医師会認定産業医
  • 臨床研修指導医(厚生労働省)
  • 身体障害者福祉法指定医(免疫機能障害)

error: サイトのコンテンツのコピーは禁止されています。