梅毒治療開始後に皮疹・湿疹がでたら

公開:2020.03.03 /
更新:2022.12.28
医療情報

梅毒治療開始後に皮疹・湿疹がでたら

梅毒と診断され、治療を開始したのち、「体が赤くなってきた」、「体に赤い皮疹がでた」、というような皮膚の異常がでるかたがいらっしゃいます。この状態は、薬を飲んで何日目くらいか」という情報が重要で、それにより考えられる状態が変わってきます。

 

①内服薬開始後、約24時間以内


これはJarisch-Herxheimer(ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー)反応といい、体内の梅毒が治療を始めたことにより大量に破壊され、その反応として全身の発赤や発熱、倦怠感などが出現することがあります。
治療開始後全員に起こることではなく、一部の方で現れます(第1期梅毒では約半数に、第2期梅毒では半数以上)。これは自然に良くなるため、特別な治療は必要ありません。
梅毒治療開始後24時間以内の皮疹・発疹は、様子をみて問題ないでしょう。

 

 

②内服薬開始後、約1週間くらい


この頃に皮膚に異常が出るものは、「薬疹(やくしん)」と言って薬の副作用であることが多いです。

写真のように、全身が真っ赤になることもあります。重症例では口の中や、目などの粘膜に病変が出てきますので、そうなる前に薬は中止し、受診をお願いいたします。薬疹とわかれば、内服薬を変更し、治療を継続します。


梅毒治療開始後約1週間程度で起こってしまった皮疹・発疹は、薬の副作用のことがあるので、品川区五反田の当院にご相談ください。保険診療(自覚症状のある方)・自費診療どちらも対応しております。

記事執筆者

KARADA内科クリニック 五反田

院長 佐藤 昭裕

KARADA内科クリニック院長。医学博士。日本感染症学会専門医。

総合診療医として全身の幅広い診療と、感染症専門医としてHIV感染症や結核、マラリアなどの診療に加え、集中治療、院内感染対策、ワクチン診療などに従事。性感染症(性病検査)も専門とする。
「東京都感染症マニュアル2018」や「感染症クイック・リファレンス」などの作成に携わる。

東京医科大学病院感染症科医局長や東京医科大学茨城医療センター感染制御部部長、感染症科科長などを歴任し、現職に至る。
-著書『感染症専門医が普段やっている 感染症自衛マニュアル』
●日本テレビ スッキリに感染症専門家として毎週出演中 ●Yahoo!ニュース公式コメンテーター

認定資格

  • 医学博士
  • 日本感染症学会専門医・指導医
  • 日本内科学会認定医
  • 日本化学療法学会抗菌化学療法認定医・指導医
  • 日本感染症学会推薦 ICD(Infection control doctor)
  • 日本エイズ学会認定医
  • 日本医師会認定産業医
  • 臨床研修指導医(厚生労働省)
  • 身体障害者福祉法指定医(免疫機能障害)

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