- 医学博士
- 日本感染症学会専門医・指導医
- 日本内科学会認定医
- 日本化学療法学会抗菌化学療法認定医・指導医
- 日本感染症学会推薦 ICD(Infection control doctor)
- 日本エイズ学会認定医
- 日本医師会認定産業医
- 臨床研修指導医(厚生労働省)
- 身体障害者福祉法指定医(免疫機能障害)
HIV感染症と聞くと、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
何十年も前の知識だけだと、「不治の病」「すぐに死んでしまう病気」などと思われている方も多いかもしれません。
しかし、ここ10年でHIV感染症をめぐる医療の進展はすさまじいものがあり、それらのイメージは全くの間違いと言っても過言ではありません。
その進展の速さをあらわすのが、「ガイドライン」だと思います。
ガイドラインとは、病気の検査や治療法について、最新の科学的根拠に基づき、学会などが推奨する検査や治療についてのいわばマニュアルのようなものです。
一般的な病気であれば、このようなガイドラインは3~6年に1回くらいの改定ですが、HIVについては毎年改定が行われます。
毎年のように新薬が発売され、その推奨が変わるためです。
「去年の常識は、もう古い」。HIV領域はこのように日々進歩をしており、そのため医師も常に新しい情報を他の病気以上に仕入れる必要があり、検査も治療においても専門性の高い医師による診療が望ましいと思います。
まず知っておいていただきたいことは、日本にけるHIV感染症の現状です。大まかに言うと、1年毎にみれば
です。
治療薬の進歩により、亡くなってしまう方は減っています。そのため、累計感染者数は増えています。
そして新規のHIV感染者とエイズ患者を合わせた年間新規報告数は,、2006年以降1,300件を超え、2013年の1,590件をピークとして横ばいからやや減少傾向となっており、2018年の新規報告数は, HIV感染者940(男性889, 女性51)、エイズ患者377(男性353, 女性24)となっています。
さて、HIV感染症は現在「早期診断が行われ、速やかに治療を開始すれば、寿命を全うできる病気」となっています。
もし、30歳でHIV感染症と診断されたら、しかるべき病院に受診をし、適切な薬を飲めば(ほとんどが1日1回1錠、毎日)、ほかの30歳の人と同じだけ生きることができる、ということです。
「適切な薬」と書きましたが、この薬が大きなポイントで、1日1回忘れることなく毎日飲み続ける必要があります。
これにより血液中のHIVを「検出感度以下」、つまり検査では見つけることができないくらいまで低下させ、CD4(シーディーフォー)という免疫機能をつかさどる細胞の数を上げることが可能になります。
この「ウイルス量検出感度以下(Undetectable)」と「CD4数の維持」、の2本立てでHIV感染症と戦い、感染者の方々は日々治療を続けているのです。
当院ではHIVの専門的な検査だけでなく、治療も行える感染症専門医が在籍しております。
そのため万が一陽性だと分かった場合の治療プランの的確な指導ができます。
治療も分かった上での幅広い知識でHIVの検査をいたしますのでご安心ください。
迅速検査もご用意しております。