性病検査は郵送・病院どっちが良い?おすすめは?

公開:2022.03.11 /
更新:2022.12.28
医療情報

性病検査は郵送・病院どっちが良い?おすすめは?

性病検査、もしくは治療が必要になった時、どのように検査・治療を受ければ良いのか悩まれる方はとても多いのではないでしょうか。

ネットで検索すると、郵送検査を紹介した記事が多くヒットすると思います。

しかしながら、郵送検査のアフィリエイト記事(広告記事)がほとんどですので、郵送検査のメリットが強調されており、偏りがあるように見受けられます。

もちろん、郵送検査にもメリットがありますが、病院(クリニック)で受けて頂くメリットもあります。そこで判断の一助となるよう比較記事を作成いたしました。

先に結論をお話させて頂くと、症状があるかないか、がポイントです。

●症状がある方

保険診療を行っている病院(クリニック)に行かれた方が、時間もお金も圧倒的に節約できます。

●症状がない方

症状はないけど感染が不安な方は、ご自身の状況によって郵送検査・病院(クリニック)を選択するのが良いと思います。メリット・デメリットを参考に、この後の解説を参考になさってください。

 

郵送検査・病院(クリニック)の検査/治療メリット・デメリット

 

郵送検査 病院(クリニック)
保険診療 自費診療 KARADA内科
検査
項目数
保険診療/

自費診療

の両方に対応

検査費用 ×
100%
自己負担

3割負担
×
100%
自己負担
検査対象
誰でも可

症状のある方

誰でも可
匿名検査 ×
結果判明
の時間
×
約1週間

1~3日

即日検査も
治療 ×
検査結果
確認方法
WEB WEB/アプリ/来院 WEB/アプリ/来院 アプリで確認
アクセス
×
×
×
渋谷・
五反田
専門的な
判断
×
医師が不在

 

各検査項目の詳細解説

 

<検査項目数>

 

郵送検査で可能な検査項目には限りがあります。梅毒やB型肝炎、HIVなどは特に一つの病気であっても検査項目が多岐にわたります。来院検査では、来院していただき適切な検査を医師からご提案させていただくことが可能です。

また、郵送検査では、「どの病気が疑わしいのか?」をご自身で判断していただき、検査を行うため、より数多くの検査を選ぶ傾向にあると思います。

来院検査では、症状から疑わしい検査をお勧めしますので、無駄な検査を受ける必要が減るメリットがあります。もちろん、病院(クリニック)が性病を専門としている事が必要ですので、HPをよく確認しましょう。

 

<検査費用>

 

一番費用を抑えられるのは、保険診療で検査や治療をお受け頂く事です。

保険証を使う事で、本人の負担は3割~1割で済みます。一方、郵送検査や病院での自費診療は100%自己負担となりますので、費用はどうしても高くなります。

例えば、保険診療でクラミジアと淋病の検査、そして治療をまとめて行った場合のご本人負担は約3,000円です。ただし、症状がある方のみが保険診療をお受けいただけるというのが国の原則ルールです。

一方、症状のない方は病院(クリニック)を受診したとしても原則は自費診療となります。郵送検査も自費診療での来院検査も価格差は大きくないといえるでしょう。

<検査・受診対象>

 

郵送検査も、病院(クリニック)での自費診療もどなたでも受ける事が可能です。一方、保険診療は国の決まりで症状のある方しか対象となりません。

ですので保険診療が適用される方はおのずと限らます。健康診断が保険診療で受けられない事と同じとお考え下さい。

<匿名検査>

 

郵送検査や自費診療は匿名でお受け頂く事が可能です。一方、保険診療は保険証の提出が必要ですので、ご自身の名前をクリニックに伝える必要があります。

保険証を使って家族にバレてしまうのか?などは以下の解説をお読みください。当院のような内科と感染症内科が併設されている医療機関を受診頂いた場合は問題になる可能性は低いかと存じます。

性病検査・治療の病院やクリニックを選ぶ大事なポイント

 

<結果がでるまでの時間>

 

郵送検査が一番長い時間がかかるでしょう。「検査キットが自宅に届くまで」「検査した後に検査会社に送り返したものが届くまで」の時間が物理的に加算されてしまいます。

一方病院(クリニック)での検査では複雑な検査でない限りは、1日~3日程度で結果がでる事が多いです。(1週間かかるものもあります)

即日検査で20~30分で検査結果がでるものもありますが、原則自費診療のみとなり保険は適用されません。

ただし郵送検査では、病院(クリニック)の検査のように待合室で待つ必要がないメリットは大きいでしょう。医療機関での受診では、ご自宅からの移動時間に加え、来院から診察まではだいたい30分前後をお待ち頂く事が多いように見受けられます。(予約制の場合)

加えて病院(クリニック)はどうしても患者さんの急な容態変化などの対応で予定通りに進まない事があります。郵送検査は、検査キットが届きさえすればご自身のペースで行って頂ける事が優れていると言えるでしょう。

 

<治療>

 

最重要ポイントだと思います。ここが、郵送検査を受けるのか?病院(クリニック)を受けるのか?の大きな分かれ道です。

郵送検査では例え陽性が確認されても、治療をそのままスムーズに受けられる会社をほとんど見かけません。一番の理由は、郵送検査を運営している母体が医療機関ではなく検査機関である事が原因だと思われます。(医療機関ではないので、治療という医療行為が認められていない。)

ですので、陽性の場合は提携医療機関をご紹介します…という流れになるケースがほとんどだと思います。

一方、病院(クリニック)は医療機関ですので、当然治療も受けていただく事ができます。既に症状のある方は、保険診療のできる医療機関を受診頂く事をおススメする理由がここにあります。

治療に入るまでの時間もネックです。

既に症状のある方は、郵送検査の受け取りから結果が出るまで1週間程度待ってからの治療開始になります。

一方、病院(クリニック)を受診頂ければ、医師の判断にもよりますがすぐに治療が開始されるケースが多いでしょう。また、症状があれば保険が適用されて3割負担で済みますので、わざわざ自費診療で高額な金額をお支払い頂く必要もないかと思います。

<検査結果確認方法>

 

性病検査を得意とする病院(クリニック)では、WEBやアプリでの確認が主流です。

一方、性病検査の専門外の病院(クリニック)では来院しての検査結果共有となり、ご移動の負担があるでしょう。事前に確認される事をおススメします。

郵送検査はWEB確認が主流です。

<アクセス>

 

郵送検査の方が圧倒的に便利でしょう。日本のどこに住んでいても、検査を受けられるのが最大のメリットです。病院(クリニック)では、そこにアクセスできる方が限られてしまいます。

感染リスクがあるが病院に行くのが手間だから検査を受けない…といった事になるのであれば、郵送検査をお受け頂きたいと考えます。

<専門的な判断>

 

郵送検査が検査会社で運営されている場合、医師が検査結果を判断しているわけではありません。それはあくまで反応したか?反応しなかった?であり、そこに医学的判断が介在しません。

陽性だった場合、医療機関を受診するよう推奨されるのはそのためです。

一方病院(クリニック)は必ず医師がおり、そこに医学的(専門的な)判断が加わります。

KARADA内科クリニックで受診頂くメリット

  • 感染症専門医が多数在籍
  • 保険適用・自費診療に対応
  • 当日から治療開始

KARADA内科クリニックは渋谷院:スクランブル交差点目の前。五反田院:五反田駅から徒歩1分。(品川駅からも7分・大崎駅から5分)にある感染症内科です。感染症専門医が多数在籍しておりますので、ご相談ください。

 

記事執筆者

KARADA内科クリニック 五反田

院長 佐藤 昭裕

KARADA内科クリニック院長。医学博士。日本感染症学会専門医。

総合診療医として全身の幅広い診療と、感染症専門医としてHIV感染症や結核、マラリアなどの診療に加え、集中治療、院内感染対策、ワクチン診療などに従事。性感染症(性病検査)も専門とする。
「東京都感染症マニュアル2018」や「感染症クイック・リファレンス」などの作成に携わる。

東京医科大学病院感染症科医局長や東京医科大学茨城医療センター感染制御部部長、感染症科科長などを歴任し、現職に至る。
-著書『感染症専門医が普段やっている 感染症自衛マニュアル』
●日本テレビ スッキリに感染症専門家として毎週出演中 ●Yahoo!ニュース公式コメンテーター

認定資格

  • 医学博士
  • 日本感染症学会専門医・指導医
  • 日本内科学会認定医
  • 日本化学療法学会抗菌化学療法認定医・指導医
  • 日本感染症学会推薦 ICD(Infection control doctor)
  • 日本エイズ学会認定医
  • 日本医師会認定産業医
  • 臨床研修指導医(厚生労働省)
  • 身体障害者福祉法指定医(免疫機能障害)

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