今回は「曝露前予防」についてお話をします。”PrEP”(プレップ)とも呼び、聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
PrEPは、「HIV未感染者の高リスク者が、感染リスクを軽減するために抗HIV薬を予防的に内服すること」です。その方法は2種類あります。
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PrEPの2種類の予防方法
①【デイリーPrEP】
抗HIV薬(ツルバダ®orデシコビ®)を1種類、1日1回1錠毎日内服する
②【オンデマンドPrEP】
抗HIV薬(ツルバダ®orデシコビ®)2錠を性行為の前日に内服し、1錠を初回内服から24時間開けて内服し、さらに1錠をその24時間後に内服する
オンデマンドはジェネリックのみのご用意となります。詳しくは下記をご確認ください。
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この予防方法がHIV感染予防に効果がある、という科学的根拠は非常に多くの論文から報告されており、その効果は44~90%程度の幅とされています。しかし上記の飲み方をしっかり守れば、その効果は90%以上ともいわれます。
安全性についても、「重篤な有害事象や耐性ウイルスの出現頻度は、プラセボ群(偽薬を飲ませた群)と比較して有意差なし」とされており、安心して行える予防方法と言えます。
日本では保険適応外であり、自由診療となります。
どのような方がPrEPの適応となるかというと、海外では下記のような方々に推奨されています。
PrEPが推奨される方
HIV感染リスクを有する性的活動性のある
- 成人MSM(男性と性行為をする男性)間
- 成人男女間
- 成人静脈薬物使用者
特に、コンドームなしの肛門性交がある、過去6か月のうちに性病にかかったことが判明、HIV感染者と性的関係がある方に推奨されています。
PrEPの注意点
- PrEP開始前に、HIVにすでに感染していないかを必ず検査が必要です。HIV感染に気付かず、PrEPを開始してしまうと、抗HIV薬に耐性な(効かない)ウイルスとなってしまうことがあります。
- PrEP開始後も定期的にHIV検査を受けてください。もし内服中にHIV感染を起こしてしまい、それに気づかずPrEPを続けた場合、一部の抗HIV薬が無効となってしまう恐れがあります。
- 慢性B型肝炎の合併がある方がPrEPをやめるときには慎重な判断が求められます。PrEPの内服をやめる場合には、事前に医師にご相談下さい。
- PrEPにより、高確率でHIV感染症は予防できますが、他の性感染症には効果がありません。コンドームでの予防はその観点からも、引き続きお願いいたします。
当院でPrEPを受けるメリット
KARADA内科クリニックでPrEPを受けるメリット
- エイズ学会認定医で、数多くのHIV診療実績がある
- HIV感染症の治療も行っているクリニックであり、抗HIV薬を院内で処方できる
- 日本で承認を受けている抗HIV薬のみを処方
PrEPの費用
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デイリーPrEP
(毎日抗HIV薬を服用)
<料金>
デイリー | |
セット検査なし
|
154,000円(税込) / 1ヶ月 |
セット検査あり
|
159,500円(税込) / 1ヶ月 |
※診察料込
※直近で性感染症の検査をされている方は、検査を割愛できます
<診察内容>
- 受診当日に問診を行う、採血(HIV、B型肝炎、肝機能、腎機能)を行う
↓ - デシコビ® 1回1錠 1日1回 30日分処方
オンデマンドPrEP
(セックスの前日から3日間のみ内服)
オンデマンドはジェネリックのみのご用意となります。詳しくは下記をご確認ください。
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PrEP中の性感染症セット検査
<費用>
5,500円(税込)
<内容>
初回投与前や内服開始後数か月にはHIV、B型肝炎、梅毒、腎機能の検査が必要です。
※HIV、B型肝炎、梅毒については当日結果がわかる迅速検査も無料で切り替え可能です。
PrEP中のフォローセット
費用(税込)
5,500円
診察内容
PrEP中の感染症や肝・腎臓に副作用がでていないかを採血、問診でチェックします。
他院でPrEPの処方を受けている方や、オンラインショッピングなどでインターネットにより海外製の抗HIV薬を輸入して内服している方を対象に、当院でしっかり内服中の健康面をフォローいたします。
問診、診察、採血(HIV、B型肝炎、梅毒、腎機能)
※HIV、B型肝炎、梅毒については当日結果がわかる迅速検査も無料で切り替え可能です。
採血結果はアプリで通知いたします。
KARADA内科クリニックは感染症専門医がいるクリニックとして、HIV感染症の検査だけではなく、実際に治療を行っているクリニックです。HIV感染症に対する充分な知見を持った医師が診療をしておりますので、安心して検査・治療を受けることができます。PEPやPrEPについても、KARADA内科クリニックへご相談ください。

佐藤 昭裕

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