- 医学博士
- 日本感染症学会専門医・指導医
- 日本内科学会認定医
- 日本化学療法学会抗菌化学療法認定医・指導医
- 日本感染症学会推薦 ICD(Infection control doctor)
- 日本エイズ学会認定医
- 日本医師会認定産業医
- 臨床研修指導医(厚生労働省)
- 身体障害者福祉法指定医(免疫機能障害)
喉(のど)の性病(性感染症)について質問を受けることが非常に多くなってきました。
以下は喉(のど)に感染する危険性があると言われてます。
があげられます。
共通点は、「あまり自覚症状がでない」ことと、「治療しないと治らない」ことです。
当院では上記の性病は即日検査(迅速検査)といって、その日のうちに結果をお返しすることが可能です(自費診療のみ)。そして陽性(感染している)になった場合には、すぐに抗菌薬での治療が可能です。予約は下記よりお取りください。
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さて、「どうやった予防できるんですか?」という質問も多くいただきます。その答えとしては、「オーラルセックスを控える」ということになってしまいます。フェラチオをするときには、相手にコンドームをつけてもらうことが必要です。クンニリングスやリミングは、行為自体が感染リスクですので、「控える」ということ以外はないと思います。
それでも、「少しでもリスクを下げる方法はないですか?」と聞かれることがあります。 その一つの答えに、「リステリン」があります。リステリンは皆さんご存知のオーラルケアのための口内洗浄液です。
残念ながらリステリンの効果は現在否定的となっております。詳細はこちらをご確認ください。
【続】咽頭淋菌・クラミジアはリステリンで予防?喉(のど)の性病の話
もともと、1870年代にイギリスで登場し、発売当時は「淋菌はリステリンで治す」という宣伝文句で売られていたようです。そして月日は流れ、2016年に英医学誌「Sexually Transmitted Infection」に「咽頭淋菌に対し、リステリンは効果があるかもしれない」という論文が登場しました。その内容として大きな結果は下記の二つです。
1.淋菌を培養した容器に、リステリン原液をいれると、わずか1分間で淋菌は著明に減少した。さらに、4倍に薄めた液体でもほぼ同様の効果があった。
2.咽頭淋菌の患者196人を、①リステリンでうがいするグループ、と、②生理食塩水でうがいするグループの二つに分け、うがいが終わった後にのどの淋菌を検査した。すると、①リステリンでうがしたグループは48%で淋菌が消え、②生理食塩水でうがいをしたグループは16%で淋菌が消えた。
このことから、ある程度咽頭淋菌に対しリステリンは効果がある可能性があります。淋菌は治療薬に抵抗性を示す、「多剤耐性淋菌」が世界的に問題となっており、今後この菌が広まると、「淋菌は治らない病気」になる未来がくるかもしれません。そこでこの報告は今後の明るい話題の一つだと思います。
しかし論文自体に対しては、まだまだ被験者の数も少なく、データの更なる蓄積は必要ですし、また淋菌以外の、たとえば咽頭クラミジアや梅毒、ヘルペスなどに対する効果は明らかになっていません。たとえリステリンで淋菌感染を防げたとしても、ほかの性病にはかかってしまう恐れがありますので、やはり「オーラルセックスを控える」ことが一番の予防と思います。
五反田駅から徒歩1分ですので、品川駅・目黒駅・新橋駅・新宿駅・渋谷駅など山手線の方もご利用ください。